ISMRM2008トロント(教育セッション終わる。明日から本番)

Update : 2008.05.05 (11:36:20)

Posted : 2008.05.05 (11:36:20)

CN_tower.jpgCNタワーを見上げて撮影(04MAY2008)。
例年、2日間の教育講演はPhysicsを聴講していたが、本年から始まったEngineeringを選択した。
気になったフレーズをまとめてみた。
・臨床用の勾配磁場電源の出力はもはや20kWから200kWにもなっており、自家用車のパワーに匹敵する。冷却は必須。
・静磁場用超電導磁石のコイルセグメント数は、6+2を標準にしている。
・NbTi線材は1$/kAmであり、Nb3Snは5倍、そしてHTCは50倍から100倍も高価である。
・超電導磁石の線材には数百トンの力が加わる。
・NbTi線材は、2.2Kまで下げれば、4.2Kよりも20%ほど磁場強度を上げられる。
・勾配磁場電源の設計デューティサイクルは、各軸の150%つまり、3軸では全体の50%を見込、主電源と冷却を考えればよいようだ。
・選択励起パルスのバンド幅は、徐々に広くなってきている;短いTEを実現するため。
とこのような感じであった。
また、別室でのMolecular Imagingというカテゴリにも興味があり、最初の30分だけ聴講した。
400人部屋に200人ほどは集まっていたので、今後、分野が発展するかもしれないという予感はあった。
・抗原抗体反応、ペプチド結合、などを利用したラべリング方法がある。
・エコーのリフォーカスタイミングを25%ほどずらして、消し飛んだMRI信号をあえてリフォーカスできる手法がある。
・http://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/bookres.fcgi/micad/home.html
 NIHの分子イメージング向け造影剤のデータベースです。
この辺の基本的な事項の確認でした。このような研究は、最終的には創薬に結び付けたいはずであるから、1.5TのマウスラットMRIがさらに流行ってもよいと思う。しかし、講演では、ハードウェアに対する要求項目が全く挙げられなかった。早いうちに、こちらがわからのプロモーションを仕掛けておかないといけないと思う。
以上。