CF-Y5 レッツノートのHDD交換; 困難だったため敢えて記述

Update : 2008.05.24 (23:59:18)

Posted : 2008.05.24 (23:59:18)

 購入したCF-Y5(ノートパソコン、Vista)が1年を経過したので、HDDの交換を試みた。最近のレッツノートはメカニカルな部分しか壊れないので、HDDが最も故障しやすいパーツである。電源ICなどが弱いノートPCもあるようであるが、ここでは言及しない。また、CF-Y5にはクーリングファンがあるので、これもそのうちに焼けついて故障するであろうが、今のところ異音はしていない。これまでレッツノートのHDDなど数々のHDDは異音がしてから全く動かなくなるまでせいぜい1週間前後しか寿命がなかったので、この事実を考慮するなら事前に定期交換しておくのが賢明である。
 Windowsには、電源を切るときのオプションとしておもにノートPC向けに、休止モードというメモリ情報をHDDにすべて書き込むものがあるが、Microsoftはこの使用を推奨していない。停止中も少し電力は消費するが、スリープモードというものですぐにPCが立ち上げられるモードをむしろ推奨している。つまり、HDDへの1GBを超えるようなメモリイメージを毎日^2書き込みを行いまた読み込むと、1年も経てばそれだけでHDDがくたびれてしまう。今回のCF-Y5は、休止モードを一回も使ったことがないためか、たしかにこれまでの経験に比較すると、読み書きのエラーで立ち止まることがない。もともと富士通の120GBが取り付けてあったが、WESTERN DIGITALのWD2500BEVE (250GB 9.5mm)を購入し、交換を試みた。
 Acronis True Imageを使えば、HDDの完全コピーは容易にできる。いつものようにクローンを作成し、HDDを入れ替え、PCの起動をかけてみたがものの20秒毎で、勝手に再起動が掛かってしまい、Vistaの起動画面までたどり着かない。数年前であれば、誰かのHPにHDD交換のための情報も散見されたが、さすがに最近は簡単になりすぎてしまったため、わざわざ失敗談を載せているHPもないようだ。とは言っても、このCF-Y5のHDDの寿命は必ず来るので、交換しないわけにはいかない。また、新しいPCを購入したとしても、ソフトウェア群の再インストールを行わなくてはならず、考えただけでも疲れてしまう。PCがさほど遅くなく、HDDのみの交換なら、クローニングが採るべき代替案である。
 その後、160GB、120GBのハードディスクを試し、BIOSレベルでのHDD認識の問題でないことがわかった。どうやら、HDDのファイルに、PCとHDDのハードウェア情報を両方とももしくはどちらかをファイルとしてHDD内に持っており、これが合致しないとVistaが起動しないようになっているようだ。そうやって、CF-Y5のマニュアルをよく読んでいると、120GB-HDDの頭にMBR(ブートローダー)とは別に、2GB程のパーティションが確保されており、これは絶対に削除しないように、と注意書きが書いてある。まだ因果関係は分からないが、WinXP等とは異なり、少し特殊なことをやっていることは間違いないようだ。つまり、特殊なことをこちらもしないと成功しない、というサインである。
 最初のトライアルからすでに1週間が経過しており、250GB(元の120GBからHDDイメージは完全にクローニングされているもの)のHDDに、CF-Y5を購入した時に同梱されていたリカバリDVDでもって、OSを立ち上げることにした。そのDVDを起動ドライブで立ち上げ、しばらくすると、
 ・OSの再インストール
 ・HDD内部情報の消去(HDDを捨てる場合のツール)
 ・OS不具合の修正
といった内容の3択の画面が出てきた。最初はOSの再インストールをする気持ちではあったが、急きょ、3番目のOSの不具合の修正を選択することにした。結果としてはこれが最適解。「HDDに不具合が見つかりましたのでこれを修正しますか?」との質問にOKし、再起動をかけるとAcronisによるHDD交換終了のTEXT画面が例によって一瞬あらわれ、Vistaが従来通りに起動した。OS起動後に、WordやLiveOneCareを起動してみたが、ライセンスに関わるようなことも含めて一切文句は(PCから)言ってこなかった。
 ということでHDDの、120GBから250GBへの交換は成功した。ただし、2GBのパーティションと、その内部に格納されていた600MB程度のファイルが何を意味していたのかはわからなかった。また、VistaがOSの立ち上がりに必要なHDDの情報を、その2GBに保管しているのか、そのあとの120GBもしくは250GBに保持しているのかも判断することはできなかった。ともあれ、TrueImageにはいつも感謝している。また、CF-Y5は、+ネジ3本でHDDの取り外しが可能であり、この容易さがなければ、今頃は別の決断をしていたであろう。この一週間に何回、取り外しをしたかわからない。数年前に最初に購入したレッツノート、CF-W2のHDD交換は、筺体を開けるのにプラスチック部品をいくつか破損させ、HDDのIDEピンまで折らねばならず、結構に大変だったことを覚えているが、それでも今回は別の意味で難解な作業であった。もちろん、外部の業者に頼んでもよいわけだが、セキュリティの問題などを考えても、自前でできて悪いことはない。以上。