小型MRIの外来ノイズシールドの検討;事前計測と対策のバランス

Update : 2008.10.16 (22:18:49)

Posted : 2008.10.16 (22:18:49)

過日、RF鉄人の社へいろいろとご相談に参ってきました。小型MRIはシールドルームレスとはいえあまりに奔放な設置環境では外来ノイズから計測画像を守り切れないためです。小型ゆえに一番に劣悪な設置場所へ追いやられている、という前例もあります。ノイズ対策は結論として、その基準となる環境計測による設置前の販売の可否に関する判断と、設置場所に対するノイズ対策(外来RF,低周波磁場変動他)の基本施工のバランスが大切である、ということになりました。これでも駄目な場合は、現場でノイズと闘う、という流れになります。近い将来、自作の計測器をもって、お客様のところへ参上し、商談中に環境測定を行うことになります。それにしてもMRIはノイズに弱いので、設置場所のノイズはお客さんの責任ですよ、というリスクを実際に取っていただけるかが今後の展開の重要なポイント。設置後にノイズ元が隣に引っ越してきた、なんてことがあってもこちらは手に負えませんし。さもなければ、臨床用Mのようにシールドルームをご購入いただくという展開になってしまいます。
D_coupler.JPG
さて、帰路につく前にRFアンプの評価の話題になりましたら、鉄人からCM方向性結合器(通称;ほうけつ)を貸与されました。製造は昭和47年3月となっており、兄弟の誕生月と同じだなぁと感じ入ってしまいました。大学で半田さんが、その彼よりも早く生まれた”ほうけつ”のTESTを行っていましたが、全く問題なく動作し、まだまだ現役であることを確認していました。そして気になったので型番などを調べていましたら、なんと同じ形状の後継が同じ会社から販売されているではないですか。やはり人間の手の大きさにあう製品は、長く使われるのですね。無駄な小型化をしても意味がないことを勉強させられる出来事でありました。
http://www.anritsu.co.jp/products/pdf/B08J_K261.pdf

筑波大学学園祭にて骨密度計測(MRI);巨瀬研

Update : 2008.10.11 (16:29:03)

Posted : 2008.10.11 (16:29:03)

今年も筑波大学学園祭(雙峰祭;そうほうさい)の季節がやってきました。2001年より、巨瀬研ではMRIによる骨密度計測を学術企画として行っており、データ比較のためにQUS(超音波)によるデータも取得されています。MRIによる骨密度計測は、画像計測を用いて海面骨骨密度を皮質骨の影響無しに計測することができる、知る人ぞ知る大変にユニークな手法です。いっぽうで、まともにデータを取得できる装置はもちろん市販されておらず、世界的にも巨瀬研か、類似の先行研究としてPen大のF.Wherli教授らのVirtualBoneBiopsyでしょう。小職はもろもろの事情でこの企画には表からは参加しておりませんが陰ながら応援しております。さて、見づらいですが、添付の写真のように、右からQUS、真中に0.2T踵骨MRI、左に橈骨MRIになります。合計の計測で25分くらいかかりますが、常連さんのお客様もいらっしゃるようで、盛況のようです。同窓の冨羽氏はこのデータを含めて学位を取得されています。幅広い年齢層で計測数も多く、貴重な資料となっているようです。月曜日まで行われているようですので、みなさまもいかがでしょうか。午前中の早目に予約されても実際の計測は午後になるようですが。
PS.この数か月、ブログの更新が進んでおらず大変恐縮です。
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