研究情報:コーヒー焙煎豆の1H-MRI~水分量は数%程度~

Update : 2019.04.16 (22:49:16)

Posted : 2019.04.16 (22:49:11)

記事作成 22:27 20190416

今回は,スーパーで購入したコーヒー豆(焙煎)の1H-MRIです。生豆の水分量は10%~13%程度なのですが,焙煎すると,2%程度まで下がる。これをこのまま1H-MRI(1Tesla)で可視化すると,豆の表面付近だけMRI信号(DRYの行)が出てきます(断面の形状がマウス/ラット脳の海馬にそっくりでドキドキします)。これって本当に水分分布なのかなという事で,豆をD2O(重水)に漬け込んで1H-MRI撮像すると信号が見えなかったところからもうっすらと輝度が上がってくる(D2Oの行)。実際,空洞があるのは中心だけなので,よりそれっぽくなりました。豆全体の信号も上がってますね。これで焙煎方法の評価に科学が入っていける,かもしれませんが,味覚に結び付部分は職人の感性にはかなわないでしょうね。ちなみに私は撮像実験の職人です。担当者。

Coffee bean, 1H-MRI, D2O/DRY
Rendering images of coffee beans