Jackson Labへの道3 (1T40mm-80kg)

Update : 2008.07.04 (00:03:01)

Posted : 2008.07.04 (00:03:01)

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Bar Harborも3日目となり、いよいよ、装置のデモとなりました。前回のデモは、見晴らしの良い実験室の南側での実験だったのですが、今回はなんとSPF。また、面倒なことをするものだと感じる一方で、そのような場所に持ち込めてしまうのが弊社の装置の良いところ。午後の本番のためにいろいろと準備をしたところ、外来ノイズがなかなか消えないので、原因を追究していましたら、なんとトリマコンデンサのノブがアンテナになっていることが判明。急きょ銅箔シールドを追加し、見事に退治することに成功。RFコイル20mmφ用のマウスホルダと麻酔マスクをJAXの担当者に見せると、「こんなものが使えるのか?」と半信半疑でなかなか使おうとしないので少しまいりましたが、無事にマウスがフィットするのを見て安心したようです。ちなみに、1T40mm装置の横には、XENOGEN社のIVISが設置されており、前回の再現で、ほかならぬ因縁を感じました。ちなみに、東大医科研の動物実験施設のSPFでも、IVISと弊社1T100mmが同じ部屋の隣に並んでいます。
1:30pmからいよいよデモの開始。NIHのMRIで有名なとある先生が待ち構えていたように訪れて、根掘り葉掘り質問の攻勢を浴びせられ、こちらも負けずにいろいろと応戦していました。なにやら、サーフェイスコイルとアディアバティックパルスを組み合わせたような装置をやってみたいようなことをおっしゃっていました。たしかに送信側RFのインホモから解放されるので、ソレノイドコイルでもアディアバティックパルスはよいのかもしれませんが、リフォーカス調整が面倒そうなので、しばし様子を見ています。そのほかにも、「これってCT?」、「こんな小さいMRIがあるのか?」、「すごい」、などの日本と同じようなコメントがたくさんあり、日米の差はほとんどないのではないか、と感じる部分もあり。大変に熱心に質問を繰り返された人も多く、3:30pmまでの2時間を終えたことには、クリーンルーム用着衣の使用もありかなり疲労しつつも、充実したデモを終えたと思います。事前に仕込んでおいた、1T40mmでのプリモビスト使用のマウス画像が非常に好評で助かりました。Kさん、Sさん、撮像ありがとうございました。
それからパッキングに取り掛かり、磁石の梱包をその場で行い45分でSPFを退出、15分ですべての荷物を1階まで移動し、コンソール類の梱包に着手。途中、セキュリティの警備員が作業中のわれわれ2人を疑いに来るも、SteveA氏の人徳により軽く放免。米国で購入したコンソールラックが頑丈なので強烈に重く、これを木台にのせてパッキングするのに1時間を要し、6:00pmには疲れ果ててJAXを退出できました。
ということで、朝3時にホテルを出発し、Bangor空港、ボストン空港を経て、現在、JFK空港のラウンジにてBLOGのエントリーを書いています。福島さん、Steve、Andrew、二歩さん、吉岡先生、JAXの皆様、大変お世話になりました。ありがとうございました。これだけ複雑な旅程を組んだのは、米国経由で大西洋を超えた往復した学生の時以来、久しぶりの話でした。