マルチモーダリティ用MRI

Update : 2010.10.02 (15:00:44)

Posted : 2010.10.02 (14:37:22)

                                      記事作成2010-10-02 14:37

S-2 
弊社が製作するMRI装置の内の
1. クリーンルームに搬入可能な軽量小型装置。
2. 生物発光イメージング、生物蛍光イメージング、および、放射性化合物を用いたPET、SPECTなど分子イメージング結果に対応した解剖学的組織イメージを提供する。
3. 機能性を有するエンハンサーやナノ粒子などトレーサによる結果に対応した解剖学的組織のイメージを提供する目的で開発している装置の説明をする。
対応する機種は、
1) 0.3Tギャップ140mm、重量600kg、永久磁石装備 画像分解能 面内250μm 
2) 1.0Tギャップ45mm、重量450kg、永久磁石装備 画像分解能 面内100μm  
で、組織学的形態観察を行うのに必要な感度、および、画像分解能は求めていない。 むしろ、可能な限り撮像手順をワンボタンに纏めて自動化した装置で、撮像過程をマクロ化し、ワークをバッチタスクとして簡易化した装置を目指している。


S-3
弊社が用意するファントムをRFプローブの所定の位置に挿入して、チューナーソフトウェアで、RF検出器のインピーダンスが整合していることを確認する。

S-4
続いて撮像の前に、シグナルの確認と調整をする。 上の窓(FID取得画面)でFIDシグナルを確認し、次に、ワークリスト画面を表示し自動調整ボタンを押して、照射ラジオ波の送信パワーと受信ゲインを自動調整する(90度パルス確認画面)。

S-5 
マウスの準備
① マウスをケージから出す(約1分) ② マウスに麻酔を掛ける(3分) ③ マウスをホルダーに固定(2分)。  *イソフラレン気化麻酔器は、DSPBio製

S-6
④ 磁石内の検出器にマウスを挿入。 
挿入後、RFコイルチューナソフトウェアによって検出器のマッチング状態を再確認。
ルーチン撮像では、再調整不要    マウスの状態確認 この過程、約2分

S-7
⑤ マウスの一次元位置合わせ 連続的にX軸、Y軸、Z軸のプロフィルを表示し、マウスをRFプローブに対して所定の位置に導入する。 所要時間0.5分

⑥3次元インスタント撮像する
X軸、Y軸、Z軸の各方向からのマウスの形状が見られるから、体のねじれ等を確認、希望する臓器を最適位置で撮像するように微調整する。 所要時間0.5分

S-8
⑦自動シム調整  所要時間 1分   マウスの位置を決定した後に、シム合わせをしておくことは切れの良いイメージを得るために大切な操作である。

S-9
撮像シークエンスの読込みおよび条件設定
マウス撮像条件のDefault値は撮像対象、撮像器官ごとに準備されている。
撮像シークエンス・ファイルの選択、TR/TE、FOV、マトリックスの設定、グラディエントエコー法ではFA(フリップアングル)の設定をする。

S-10 
送信ゲインおよび受信信号ゲインの調整。
(ワークリストで)オートで撮像する場合は、装置が自動調整する。
撮像スタート   ⑧ 標準撮像時間 0.3T装置15分    1T装置5分
撮像データは、随時、画像再構築される   ⑨ 画像確認時間は、1分或は任意

S-11
撮像操作完了
撮像手順  03マウスの挿入、 06自動シム調整、 07撮像条件の設定、 08撮像スタート、 09画像確認までを、一連のワークとして、撮像手順10下のダイアログワークシートに記入して、ワンボタンによる自動調整および自動計測することができる。           
1) 送信ゲインTX、受信ゲインRX、共鳴周波数、3軸XYZシムなどの自動調整の他、任意の撮像シークエンスをワークとしてリスト化すること、
2)前もって準備したワークリストファイルを読み込んで、ワークをリスト順に自動実行
させること、
3)標準プリセットボタンの他に、ユーザー定義の撮像シークエンスを登録すること、
4)複数の撮像シークエンスをバッチ処理すること、   ができる。

S-12 
弊社の解析ソフト(iPlus)によってDICOMファイルを扱うことが可能。
取得画像の切り出し、確認(撮像データ収集ソフトとのリアルタイム連携)、選択、明るさとコントラスト調整、複製、回転、スケール、Windowsへのコピー、ペーストなどの画像一次解析ができる。
他の画像計測モダリティで取得されたDICOM画像データと、本MRIの画像とのFUSION画像が作成できる。

S-13 
取得イメージの二次解析
左イメージ:36thslice/64sliceを90度右回転させたもの
右イメージ:オリジナルイメージを90度右回転させ、
Coronal回転をしたマウスのAxialイメージ


S-14 
DICOMファイルフォーマット画像のImageJによる解析
グラディエントエコー法フリップ角の影響 上:腎臓 下:体脂肪

S-15
X線-CTと超小型MRI

*仕様等に関しての詳細は念のため御確認下さい。